ひねもすのたり

ふつうの人間の備忘録。ちょっと個性の強いせんせいの独り言記録。

静かに過ごす

休校中できることもなくて、何していいのか分からずプチパニックになっていたので、本棚から読んでいなかった気になるタイトルの昔の本を読んでみた。

カルテといえば築地久子先生の名前が出てくることが多いが、これはカルテと座席表の研究に挑んだ安東小学校の昭和40年代の記録。
いま、オンラインが増えてきている中で、学校教育で本当に何が大事で何を大切にしてきたかが本に書かれていた気がする。

教科書どおりに指導したがる教師への考え。
”教育にインスタントな効果を要求することは、技術主義に陥る”
…今も昔も同じことを言っていること。

カルテを記録することは、教師自身の姿を映し出している鏡だということ。

いま、昨年度も毎日の授業を、手立てと変容を記録しろと上から言われて毎日書いていた。毎時間変容が見られるわけないことにやや不満はありつつも、書くことで見えてきたことがあった。
いまは、この休校期間中に「実態把握表」という名前の児童の実態表を作っている。資料を作ることで目にする機会になる記録や保護者の思いもあって、これもカルテかなと思いつつ書いている。

今時分の中で考えていることとか引っかかっていることの基本的なことに立ち戻って考えられたので、良い読書の時間だった。

余談。
数年前に校内研修で講師で来てくれた支援学校の指導教諭の先生がいた。ちょうどこの本を買った頃にあった研究で、講師の先生の師匠の師匠が上田薫氏だった。繋がっているんだなって思った。

 

 

 

 

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